在宅ケアで抱え上げない介護を浸透させるには、本人・家族・ケアマネージャーに説明し、納得の上でケアプランに反映させる必要があるため、根拠をもち「抱え上げない介護」の必要性を伝えられるようになりたいという思いからこの事業に参加。

• リスク把握や職員の腰痛調査から身体面と精神面の課題を分析し、面談を実施。
• ケアの場面を動画に撮り、担当者間で確認、原因を分析して対応を検討。
• 職員自身の身体の動かし方を研修で学び直し、習得できているか確認する。
• 利用者の生活と状態に合った福祉用具の提案・導入と環境整備を実施。
• すべての動作、ケアに「抱え上げない介護」を意識づけるためのカンファレンスシートを作成。等

• 職員の腰痛が減少し、抱え上げない介護でケア時間が短縮され、余裕のある介護の実践に繋がっている。
• 利用者自身もできることが増え、前向きな発言や気持ちの変化が見受けられたため、家族への介護方法やケアプランへの提案が根拠をもちできるようになった。
• 職員が、ケア場面でいろいろな発見が出来るようになり、仕事を楽しめるようになった。

年々介護が重度化するなかで、職員の負担も大きく日々の業務に追われ心身ともに疲れていき、身体の不調を訴える職員もでてきた。少しでも状況を改善し、職員が「笑顔」で働ける職場を構築するため、本事業へ参加。「抱え上げない介護推進委員」が発足した。

• 二カ月に一度のポスターの掲示。
• 一カ月一枚のリスクカード提出からのリスクの抽出。
• 基本的な動きについて毎月会議時5分程度見直し。
• 入職時研修、年に一度の全体研修実施。
• スタンディングリフト、スライディングボード、スライディングシートなどの福祉用具の導入。
• 年に二回職員の腰痛調査を行う。等

• 実施したことで職員の負担の軽減につながり笑顔が増えた。
• 腰痛に対する意識が一人一人あがり日頃の動作から気を付けるようになった。
• ケアの仕方が以前はバラバラだったが統一されるようになった。

介護職員には腰痛を抱えながら業務を行う職員が多く精神的にも肉体的にも厳しく、腰痛による退職者がでた事を施設として後悔する。その現状を打破するため腰痛による退職者ゼロを目指し抱え上げない介護を導入のため腰痛予防推進チームを発足させた。

• 福祉用具(床走行式リフト、スライディングシート、トランスファーボード)を導入。
• スライディングシートはアセスメントを行い入居者の居室に必要枚数配置。
• 年1回、全職員に対して腰痛アンケート調査を実施し、どの場面で腰痛が生じるか
  検証し対策を立て業務改善に繋げている。
• 正しい知識を身につける為にチームメンバーが年に一度、在籍職員に対して
  座学と技術チェックを実施している。等

• 抱え上げない介護を取り入れ、身体の使い方や福祉用具の活用により腰痛による退職者がゼロになり継続している。
• 取組前に比べ職員の腰痛率が減少し、職員・利用者双方の負担の軽減に繋がった。
• 取組前に比べ移乗時の接触による怪我(内出血)が減少した。